03-04 Vancouver Midget Team

03-04シーズン、Vancouver Minor HockeyのMidgetチームのヘッドコーチを務めました。

カナダでコーチをして３年目、MidgetCのヘッドコーチに就任しました。このチームはAAAやAA、Aのトライアウト(※1）に落ちてしまった選手、トップレベルのホッケーが嫌になってしまった選手が集まったCチームだったので、ものすごくレベルの高いチームで教えがいがありました。
このチームで学んだことは「采配」。日本ではほとんどの場合５人ずつがセットとして出場します。試合がどんな状況であっても例えば１セット目の選手が３セット目の選手と一緒に出るケースは試合ではあまりありません。おそらく各セットごとでしか練習していないからでしょう。だから「次は１セット目、その次は２セット目」という指示にしかなりません。
例えば・・・
試合の状況次第では「１セット目の守備的ウイング吉田の変わりに突撃が得意な田中を起用、とか、DFは守れないけどシュート力がある２セット目！」で点を取りに行く即席ラインを作ってみる、など。ホッケーって自分が送り出す５人によってはものすごいコンビネーションが生まれたり、逆にばらばらのディフェンスをしたりします。練習からチームのコンセプト、チームのスタイルとシステムを徹底しておけば、各ポジションの役割はどのセットでプレーしても同じ。
これがコーチのチーム作りです。
後はその日の選手のモチベーションやコンディション、運などを見極めトップラインで起用したり、トップラインの選手をチェッキングラインで起用したりする。５人が機能すれば何倍もの力を発揮、機能しなければ逆の結果になることもある。ここがコーチとして一番の仕事、つまりどう「采配」をとるかというのが最も重要なんです。
この年の采配は大成功（自分で言うのもなんですが・・・）。プレイオフ決勝まで進みましたが、最後は接戦の末敗退。優勝カップは手にできませんでしたが本当に良いゲームだったし本当に良いチームでした。選手のみんな、そして多大なサポートをしてくれた父兄の皆さんにも心から感謝しています。コーチとして大成長を遂げたシーズンでした。

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