2010年1月、国民体育大会

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2010年1月27日から北海道釧路市で開催された国体に新潟県コーチとして参加しました。(ブログアップがかなり遅くなってしまってすいません・・・)

1回戦の相手は広島県、学生主体の若くて早いチームでした。予想通り序盤の早いフォアチェックに浮き足立ってしまった新潟県、記憶では3倍以上のシュートを打たれ一方的な展開でした。ゴーリーのがんばりもあり何とか1失点に抑えたもののインターバルの間のドレッシングルームには重い空気が・・・

勝てないかも・・・?!と思った瞬間、足が重くなり動きが鈍くなり判断が悪くなる。何故なんでしょうか、これは心理学の教授にでも聞いてみたいところです。とにかく私の指示はゲームの「スローダウン」。相手がDzを走り回るなら50cm相手から離れて守りを小さく、1on1の意識よりもスロットでハーフゾーンディフェンスの意識を強く持ち、「相手にやらせる」(ここが大事)、つまり危険ではないスロット外で相手に好きなようにパックをもたせるんです。5人が中に引いていると1on1をハードに守るよりも相手が遅く感じます。相手FWもチェックに来ないからトップスピードでいる必要がなくなる。結果「スローダウン」することができるんです。

中盤「スローダウン」に成功した新潟は自分たちのペースを取り戻し主導権を握り返す。3P前半に同点に追いつくと精神的にも「行ける!!」と自信を持ったかあとは怒濤の5連続ゴール。5-1で勝つことができました。心理状況ってこんなに試合に影響するんですよね。ベンチを盛り上げろ!と私がいつも言う理由が理解できたかな、学生諸君!!

2回戦は埼玉県、埼玉栄高校のOBで現役関東学生リーグの選手達で構成されたチームです。確かに強い!ただノーチャンスではない。作戦は「カバリッジ」で凌ぎながらの後半勝負とパワープレー。中盤まで0失点粘ったんですが、パワープレーのチャンスが来なく逆にキルプレーでスタミナを奪われてしまいました。1失点してしまうとそこから立て続けに連続失点。気持ちと体力が尽きてしまえばやはりこうなってしまいます。でも選手はよく頑張りました。「たら」「れば」の話をするつもりはありませんが、もしも0失点のまま3Pまでいくことができた時、「強者」と「弱者」の差が埋まるんです、何故なら勝って当たり前の強者には「負けるはずがない」→「負けちゃいけない」のプレッシャーがあるからです。

格上を食うための条件、それは接戦です。接戦をするために得点を捨て失点をしない守りを鍛え上げる。これが私の理論です。新潟に無敵のカバリッジが完成すれば、格上どころか新潟ホッケー史上初のベスト8、そしてベスト4も夢の話ではないと考えています。みんな来年も頑張ろう。
うちの家族みんで佐賀県も応援に行きました。長野県との対戦、序盤は頑張っていたんですが・・・格上相手に点を取ろうと思うとそこには大きなリスクがあるんですよ!まずは耐える!そして少ないチャンスをひたすら待つ!佐賀もまだまだ強くなれるよー

2回ほど練習に呼んでいただいた長崎県、こちらはベスト8常連の石川県相手に2Pまで2-1でリードしていました。3Pは見れなかったんだけどかなりの大接戦だったようです。ゆっくりだけど着実に九州のレベルは上がっています。西日本勢の打倒東日本、打倒北海道、それが成し得ればその時アイスホッケーが日本で盛り上がる時だと信じています。

 

ところで余談ですが・・・決勝は青森と東京の対戦でした。青森はスタミナ&スピード抜群の学生、練習熱心な社会人、研究熱心なスタッフが戦術をしっかり整え挑んだ決勝でしたが結果は8-2で東京の優勝。ちなみに東京の学生はまだまだ余裕でした。決勝が8-2じゃ見てる観客も全然盛り上がらずです。アイスホッケーを盛り上がるためにはやはり全国の戦力均衡化が必要ですよねえ。例えば日本リーグ上がりは引退後3年は国体に出られず1チーム2名まで、全国各地の学生リーグ1部の選手は1チーム3名までとか条件をつけるべきだなあと考えました。だって東京と対戦、イコール敗戦でみんな帰りの飛行機便まで用意している始末。手に汗握りどこが勝つかわからないドキドキの全国大会をしたいですね。それがホッケーを盛り上げるためには必要だと思うので・・・

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